聴いてますか?藤井風さん。関ジャムで取り上げられてましたねー。私も大大大好きです。
知らない方におすすめするならがぜんこの曲、「何なんw」。
楽曲のクオリティや歌声の素晴らしさに説得力がありまくりなのはもちろん、YouTube発というデビューまでのバックボーンも話題ですよね。
そのあたりはちょっと調べたらいーっぱい出てくるので、気になる方はGoogle先生に聞いてみてね。もしくはこちらの動画で↓
髪切ったらかわいいな23歳!
2020年の今、聴きたかった音楽が現れた
8/16放送の関ジャムではYOASOBI始め、いろいろなSNS発アーティストが紹介されてましたけど、アラフォーの私は完全に藤井風くん一択でしたね。
なんでこんなに今刺さるんだろう?って思ったんですけど、漠然と思ったのは「混沌とした2010年代を経て、2020年に突如現れた、『聴きたかった音』」なのかなーと。
2010年代から音楽がどんどん多様化して、聴き方も多様化して。いったい今の自分はどんな音楽を求めてるのか、どれを聴いてもしっくり来なくて「何を聴いたらいいのかわからない!」って感じだったんです。
90年代のリバイバルとか、シティポップブームとか、混沌とした状況だからこそ生まれてきたのかなーとも思ったりして。現状に風穴を開けるというか。
自分も青春時代に聴いてた90年代の渋谷系とか、ゼロ年代のバンドとかをずっと聴いてたりして、最近はSuchmosくらいしかピンと来なかった。
そんな中、現在・過去・さまざまな音楽を取り入れ、解釈して、全く新しい音楽を聴かせてくれるアーティストが登場した。
それが藤井風くんではないかと。
この混沌を全部ぐるぐるっとかき混ぜて、答えを作ってみたよ!聴いてー!みたいな。
幅広い音楽性を裏付ける、アマチュア時代からのピアノカバー動画
その混沌をまとめちゃうスキルと言うか、才能のカギは、過去のカバー動画にあると思っていて。
彼は、12歳からYouTubeでピアノカバー動画をアップしているんですよ。
もうこのカバー動画のジャンルの多様性と言ったらないんです。洋楽・邦楽問わず、ヒット曲からちょっとマニアックな良曲まで。選曲が素晴らしすぎる。
だって「真夜中のドア~Stay With Me」には唸ったよさすがに。いい曲だよね~~~。確かにこれもシティポップかなぁ。
もうカンペキ個人的な話になっちゃいますけど、洋楽のカバーも完全に私のツボ。SWVの「Weak」とか、ジャミロクワイの「Virtual Insanity」、歌声がドハマりの「Just A Two Of Us」のようなクラシックスまで。
そういや最近のインスタでも、TLC歌いながら焼きそば作ってたな。Baby Baby Baby最高。
さらに矢島美容室やm-floまでピアノカバーしちゃうこの手広さ。これこそ風くんの強みと言うか、唯一無二の部分でしょう。これだけの幅広い曲たちを「藤井風」のフィルターで自分の音楽にしている。
冒頭に貼ったYouTubeのインタビューでは、「ブラックミュージックがルーツ」というようなことを言ってるしそれはビシビシ感じる。だけど、彼の楽曲は単純にブラックのノリだけじゃなく、ある意味「J-POPらしい」良質なポップスとしても受け入れられると思ってる。
それはやっぱり、これだけのピアノカバーをしてきたからこそ成せる業。過去のものを自分に取り入れたうえで、新しいものを生み出すっていうところがグッとくるわぁ。
混沌から自由になるための、2020年の風
風くんが2020年にデビューしたのにも、個人的にすごく運命的なものを感じるんですよね。時代が求めていた存在感と言うか。
デビューアルバムのタイトル「HELP EVER HURT NEVER」。
「いつも助け、決して傷つけない。」(オフィシャルサイトより)
この言葉の空気感というか。フラットなスタンスっていうのかな。混沌が「殺伐」を生み出してた、ヒリッとして疲れてしまった2010年代の空気感から、もっと自由に、軽やかに生きるための言葉に聞こえたんです。
この姿勢を、23歳の彼から教われたことは何だか意味があるんじゃないかって。2010年代が終わり、新しい10年が始まる最初の年に。
デビューアルバムに掲げたスタンス。彼が生み出すものをもっと聴いてみたいですね。
ちなみに私が藤井風を知ったのは、大好きな音楽ライターさんの鈴木妄想さんが取り上げていたからです。より音楽的に風くんを掘り下げているので、ぜひぜひ読んでみてください!