夏になるとナンバーガールの「透明少女」が聴きたくなる

私がナンバーガールを知ったのはかなり昔です(濁す)が、 きちんと聴き始めたのはここ最近です。

やっぱり「レジェンド」と言われるバンドだし、椎名林檎さんも昔チャコちゃん(ギターの田渕ひさ子さん)が、スカートはいてエフェクター踏んでたとこ見てシビれたって言ってたし、そんなバンドだから聴いておこう!と思って、その昔にTSUTAYAでベストを借りた記憶があります。

確か、当時20代前半。バンアパとかロンスケとか、エモ系のバンドをめちゃめちゃ聴いてた頃だと思います。

正直、その頃の自分には響かなかったんです。

まだまだまだ、自分の中の音楽が凝り固まってたんでしょうね。

昔聴いても響かなかったものが、時を経てストレートに突き刺さるようになることもよくあることで。

既に30代になって何年も経った、もうほんとに何でもないある日。電車に乗りながらいろいろ聴いてたときに、ふと「透明少女」のことを思い出したんです。

20代のころ、あんまり響かなかったけど、1曲だけこれはいいなと思ってた曲があったんです。それが「透明少女」。

でも超うろ覚えで、どんなメロディーかもどんな歌詞かも、どんなサウンドかも覚えてませんでした。

もうね、陳腐な言い方ですけど、「衝撃」でした。

まだこうして、新しい(厳密には新しくないけど)音楽に感動できるなんて、なんて素晴らしいんだ・・・!

もう30代半ばですけど、10代の多感な頃のように、すーごくドキドキして揺さぶられて。

この曲もナンバーガールの初期の曲ですから、若い頃でなければ表現できなかった衝動、疾走感みたいなものがギュッと詰め込まれている感じがします。

そしてもうもうもう大好きなのが、

「透きとおって見えるのだ 狂った街かどきらきら 気づいたら俺は夏だった風景」

という歌詞

天才すぎませんか?????

「狂った街かどきらきら」なんて、凡人には書けない思いつかない。

その一節だけで完全にハマってしまった私は、(今さら)バンドのメンバーにハマり具合を熱く伝え、(今さら)「透明少女」の素晴らしさを反芻するかのごとく、YouTubeを再生しまくりました。

あーーー、リアルタイムで聴いてハマってたら人生バリ変わってましたねたぶん。

向井秀徳さんのかっこよさよ。眼鏡で予備校生スタイルで、あの音楽スタイル。人は(っていうか私が)ギャップに弱い。GAP。

ベストの1曲目が「IGGY POP FAN CLUB」なのが・・・・最高。っていうか「IGGY POP FAN CLUB」っていう曲名のセンス。

今のバンドとナンバーガールの何が違うのか教えてほしい。

生意気なこと言いますけど、しみじみそう思うんですよ・・・

あのもちろん、時代時代で求められる音楽って変わっていくものだと思うんです、当然。

でも、ナンバーガールのライブアルバム聴いてると、そんなのよくわかんないくらいに色褪せてないしかっこいい。

ナンバーガールはいわゆる「オルタナ系」とか「ロキノン系」だとかの先駆けとかって言われるバンドで、フォロワーや影響を公言してやまないバンドもたくさんいます。アジカンとか。Base Ball Bearとか。

私アジカンもベボベも大好きですし、それぞれのバンドが素晴らしい音を鳴らしてると思いますけれども、

やっぱりナンバーガールを聴くと、後発バンドはナンバーガールと何が違うのよ?何が新しいのよ?教えてよ・・・って気持ちになります。(うまく言えないすいません)

やっぱり偉大。曲のクオリティ、演奏技術、メンバーの存在感。どれをとってもレジェンドという名にふさわしいでしょう。

今年の夏は復活するんだっけ。どんな音になってるんだろう。