すんごいギリギリで2022年振り返り、というか書いておきたいことを書きました。
YONCEの歌をまた聴けた2022年
最近Mirage CollectiveをMステで見て思ったのだけど、やっぱりYONCEの声には生き様が乗っかっているんだよな。それをいろんな仲間がいろんな形で光を当ててくれた2022年の名曲たちに感謝。Suchmosのあり方というか、チーム、個人それぞれが歩んでいる道そのものにすごくシンパシーを感じている。
このリリックにも勇気づけられた。Ryohuはよく聴くアーティストではないけど、冨田ラボ「HOPE for US」のフィーチャリングも良かったなぁ。
Aile The Shotaくんの存在感
今でも時々ふと考えるのは、この人がボーイズグループのメンバーになろうとしていたってすごいことだよな、と。それは日本のダンス&ボーカルシーンにとってすごく希望だと思うのね。そういう話をがっつりブログでしたいと思って今年が終わっていく(反省)。
今後、BMSG内外のアーティストへの曲提供なんかも活発になるのでは、と楽しみになってしまう。メジャーとアンダーグラウンド、その真ん中で両者をつなげるような存在感と音楽性。現代のポップを体現する人なんだと思う。
BMSG Fesの2日目に行きましたが、野外で聞くAURORA TOKIOマジ最高でした。あとShow Minor Savage(Aile The Shota、BE:FIRSTのSOTA、MANATOのユニット)が、3コードだけで展開するような90sフィーリングの新曲を作っていたのも印象的だったな。そしてその日のベストアクトは間違いなくSKY-HIでした。
新たなステージへの変化を感じたPerfume
「リニアモーターガール」からPerfumeを推して早数年、もしかしたら「Spinning World」が一番好きな曲かもしれん。はっきりとブラックミュージックのテイストを打ち出しつつも中田ヤスタカ節のハードなベース。適度に抑制の効いたこの表現は、キャリアや年齢を重ねてこそできるのかもしれない。「ポリゴンウェイヴ」あたりから感じていた新機軸だ。
私は「日本のガールズグループ」の代表はPerfumeだと思っているし、だからこそちょっと大きめな期待を寄せているところもある。大きな内輪の中からもっと外へ出ていく彼女たちを見たいと思っているので、さらなる音楽性の拡張やメンバーの個人インスタアカウント開設など、変化の流れが起きているのだと期待してる。
女性アーティストの言葉に惹きつけられた
少し昔まではあまり女性アーティストを聴かなかったのだけど、こうして並べてみると女性アーティストが多いな。
特にビヨンセやリナ・サワヤマ、宇多田ヒカルがそうなんだけど、彼女たちの生き方や言葉そのものにすごく惹きつけられてました。
ビヨンセの「BREAK MY SOUL」はリリースされたタイミング的にも、マイノリティとしての女性、というようなことを考えたり。この曲のおかげで久しぶりにRobin Sのことを思い出したし(「It Must Be Love」が好き)、ビッグ・フリーディアのことを初めて知った。それでやっぱりアメリカの音楽シーンの層の厚さを思い知ったし、日本でこういうアーティストは生まれるのかな、と考えたり。
手触り感、ちょっとマニアックなUK感が今の気分
今年後半、このブログでプレイリストを作り始めてから今の自分の気分が可視化されるようになったんだけど、おそらくNewJeansが決定的に形作った私の気分の1つは「インディーポップ感」なんだと思った。思えばこの流れは去年のMICHELLEあたりから始まってたんだけど…
そう、今年の結論(何の?)は、「NewJeansはインディーポップだ」ということだった。それをメジャーの現場でやっちゃうんだからミンヒジンすごい。実際韓国インディーシーンのミュージシャンが参加していたりもして、はっきりとその指向性を持っていると思う。
それはどちらかというとUSよりUKっぽいポップ感とR&B感で(インディーポップ自体がUK派生だというのもあるけど)、すごい感覚的な話ですが、強くわかりやすいフックで商業的なものというより、メロディーとコード感を重視した手触り感のあるものを求めている感じがする。最近いいなぁと思ったのもUKのR&Bグループだった。
まぁそもそも自分はこういう音楽が好きっていうのがあるんだけど、なんかNewJeansでそれを思い出した感じだったな。そしたらルセラが「Impurities」を出してきたので、やっぱ私はIVEやKep1erよりこっちが好きだな…となった。トドメにSEVENTEENが近年屈指の大名曲「DREAM」を出してきたし。
UK感、に関しては大沢伸一のインタビューも面白かった。確かにジャンルを区切って聴かなくなってきてるなぁ。
「まず、ジャンルで区切って音楽を聴かなくなりましたね。今ジャンルは破綻しているか、ものすごく細分化して飽和状態にあるといえると思います。
しいていえば、今の自分のフィルターからすると、UKの音楽には親和性を感じています。UKのベースミュージックだとか、ベースミュージックに影響を受けたヒップホップだと か、R&Bだとかですね。いっぽうアメリカは、UKに比べるともうちょっとマーケットに帰属したものが多く存在しているような気がしています。観念的なことを言うようですが、別にUKに在住しているアーティストでなくても”UKっぽさ”を感じる人はいるんです。
UKの音楽市場はものすごくマニアックなものにも数字がついてくることがあるし、先ほど申し上げたような”ある種のチープさ”を感じるものが比較的よく見つかるように思います」
チープさかどうかはわからないんだけど、ちょっとマニアックで昔の空気感のするものには惹かれる。MICHELLEも9m88もFLOもそうだし、ダイアナ・ロスももしかしたらそうだし、カルヴィン・ハリスは「やっぱりファンクいいよなぁ〜」ってなったし、「Impurities」は思いっきりそんな感じだし。でもどれもたぶん、現代のメジャーな「ジャンル」ではない。
年末にいろんな方の「今年の曲」「今年のアルバム」を拝見するのが楽しみなんですが、本当に細分化されてきていてあんまり被らないから面白い。同じような傾向でも琴線に触れるものが違うんだよね。そういう意味で、音楽を聴くのも「自分を掘り下げる」ことのような気がして非常に興味深いです。
そんなわけで、振り返るとK-POPいっぱい聴いてた気がするけど実はあんまり入ってない、意外と女性アーティストが多い、と自分が一番発見があるという。長文にお付き合いありがとうございました!来年も良い音楽に出会えますように!